リチウムイオン電池関連銘柄
全世界に波及した電気自動車(EV)の普及加速の流れにのって、市場拡大を見越した資金流入が続いている注目のテーマ株、それがリチウムイオン電池関連銘柄です。
リチウムイオン電池は、電気自動車に欠くことの出来ない動力源の役割を果たす次世代バッテリーです。
国内外の自動車メーカーによる、EVラインナップの拡充が見込まれているため、リチウムイオン電池市場の成長性や将来性に大きな期待が集められています。
これまで「日本が誇る自動車メーカー トヨタ・マツダ、自動車部品の世界シェア第1位のデンソー、EV開発を加速させる3社共同の新会社設立」であったり、「ノーベル化学賞の有力候補として、リチウムイオン電池開発者の吉野彰氏が注目」などが話題となってきていますが、関連報道により活況付く、リチウムイオン電池関連の材料相場を目の当たりにし、関連株の物色・出遅れ銘柄の情報集めに乗り出された方も多いのではないでしょうか?
このページでは、電気自動車(EV)関連銘柄とならび、本格的なテーマ株相場へと活気づく、リチウムイオン関連銘柄をご紹介。
広範囲に及ぶ派生テーマの分類や特性、本命や出遅れと注目視される関連株も掘り下げていますので、ぜひ銘柄選びの参考にご利用下さい。
リチウムイオン電池関連銘柄とは?
出典:日産 https://newsroom.nissan-global.com/photos
まず、「リチウムイオン電池」とは、酸化・還元反応という化学的な反応を利用して直流の電力を生み出す電気デバイス(電気機器)です。
リチウムイオン二次電池とも呼ばれ、携帯電話・スマホをはじめとして多くのモバイル機器に使われています。
また、性能の高さと小型軽量化が可能であるという特性から、大型バッテリーとならざるを得ない電気自動車(EV)の駆動用バッテリーとしても欠くことのできない部品となっています。
重量もさることながら、省スペース化が可能なリチウムイオン電池は、他に代わるものがない「一強状態」にあるからです。
「リチウムイオン電池関連銘柄」とは、リチウムイオン電池の開発や部材・部品を取り扱う企業を指しますが、EVシフトの流れを受け電気自動車(EV)関連銘柄と併せ、リチウムイオン電池関連銘柄は物色人気を強めてきています。
画期的な発明であるリチウムイオン電池は、2017年あたりからノーベル賞候補としても話題にのぼり、開発者の「吉野彰」氏は2019年にノーベル化学賞を受賞されましたが、「リチウムイオン電池」は“ノーベル化学賞を受賞するほど凄い電池”ということですね。
ノーベル賞関連銘柄、特に自然科学3賞と呼ばれる「医学・生理学賞」、「物理学賞」、「化学賞」は株式市場に大きな影響を及ぼすことが知られており、その研究分野に関連するノーベル賞関連銘柄は人気化するのが特徴です。
リチウムイオン電池はノーベル賞関連としても注目され、人気化してきているテーマ性ですが、最有力候補との報道を受け関連銘柄を物色された投資家の方も多いのではないでしょうか。
リチウムイオン電池=リチウムイオン二次電池
リチウムイオン電池は科学的な反応(酸化・還元反応)を利用して直流の電力を生み出すデバイスです。
リチウム原子が電子を失ってリチウムイオンとなる反応を酸化、逆にリチウムイオンが電子を得てリチウムに戻ることを還元反応と言います。
リチウムイオン電池は繰り返し使用することが出来るので、「リチウムイオン二次電池」とも呼ばれます。
「二次電池」とは、蓄電池とか、充電式電池などとも呼ばれ、一回限りではなく、充電することによって電気を蓄えて繰り返し使用することができる電池のことです。
リチウムイオン電池の主な特徴は、以下のとおりです。
■リチウムイオン電池の特徴
- エネルギー密度が高い
- 小さくても大きなパワーを出せる
- 動作温度範囲が広い
- 自己放電率が低い
- 寿命が長い
リチウムイオン電池は主に、正極・負極・電解質・セパレータ(絶縁材)で構成されており、正極にはリチウムの酸化物が、負極には黒煙(グラファイト)が使われるのが一般的です。
電解質には液状、またはゲル状のリチウム塩の有機電解質が用いられます。
ちなみにリチウムイオンとは、リチウム原子(Li)が電子(e-)を放出してプラスの電荷を帯びた陽イオンのことです。
リチウムイオンが電解質を通して正極と負極の間を行き来するときに電子の流れ(電流)が発生するため、電池の充電・放電(=発電)が可能となります。
リチウムイオン電池と電気自動車(EV)
2017年7月にインド、フランス、イギリスなどが発表した新たな環境保護方針に端を発した「EVシフト」により、世界中の自動車メーカーは、生き残りをかけ電気自動車(EV)の生産(エコカー増産)に注力してきています。
電気自動車には高性能かつスペースの無駄を省けるバッテリーが求められてきています。
リチウムイオン電池はその能力の高さによりほとんどの電気自動車に搭載されているのが現状で、このことが市場に大きく反映し、リチウムイオン電池関連銘柄の人気化を強く促進してきています。
これは、リチウムイオン電池がEVの航続距離を決定する大要因として非常に大きな役割を担っていることが理由です。
出典:三菱自動車 http://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/corporate/detail1626.html
また、電気自動車(EV)関連市場とリチウムイオン電池市場、この2つの巨大テーマが注目される大きな理由のひとつが「豊富な材料性を秘めたテーマ」ということが挙げられます。
トヨタ・マツダ・デンソー、EV共同開発へ 新会社設立を発表
トヨタ自動車、マツダ、デンソーの3社が9月28日、電気自動車(EV)の基本構造を共同開発する新会社を設立すると発表した。3社の技術を持ち寄り、幅広い車種に対応可能なEVの共通コンセプトを開発。共同開発で負担を減らし、急速に導入が進む可能性があるEVのへの対応を急ぐ。
ITmediaビジネスオンラインより引用【2017年09月28日公開記事】
トヨタのEV連合、スズキも参加へ 効率開発めざす
スズキはトヨタ自動車やマツダが設立した電気自動車(EV)の技術を開発する新会社に参加する検討に入った。トヨタやマツダとノウハウを共有し、遅れていたEV開発で巻き返す。新会社にはトヨタ子会社の日野自動車や資本関係にあるSUBARU(スバル)も参加を検討する。日産自動車や米テスラなどが先行するEV市場での競争が激しくなりそうだ。
日本経済新聞 電子版より引用【2017年9月30日公開記事】
2017年に上記のような報道が材料視されテーマ性を強める流れとなりましたが、2020年、2021年もEVシフトの流れを受け材料視されそうな関連報道が次々とでている印象ですね。
トヨタとパナの合弁、車載用リチウムイオン電池の国内生産体制を強化
トヨタ自動車7203.Tとパナソニック6752.Tの合弁会社で車載用電池の開発・製造を手掛けるプライム・プラネット・エナジー&ソリューションズ(東京・中央)は6日、車載用リチウムイオン電池の国内生産体制を強化すると発表した。ハイブリッド自動車に必要な車載用角形リチウムイオン電池の需要増加に対応する。
パナソニックのインダストリアルソリューションズ社エナジーソリューション事業部の徳島工場に場所を借り受け、同電池向けの生産ラインを新設する。2022年から順次生産を拡大し、生産能力は年間にしてハイブリッド車50万台相当になる見込み。
ロイターより引用【2020年10月06日公開記事】
“空飛ぶクルマ”にも!トヨタ紡織が高出力リチウムイオン電池の生産を年1000個へ
トヨタ紡織は、開発中の高出力リチウムイオン二次電池で2021年度内に年1000個の生産体制を整える。
すでに数社のスポーツ車メーカーと採用に向け交渉を進めている。このほか商用車や空飛ぶクルマなど、発進時や離着陸時に大きなエネルギーを必要とするモビリティーでのニーズを見込んでおり、提案を加速する。
カーボンニュートラルの実現に向けて電動車の普及拡大は加速しており、車載電池には性能向上や原価低減に加え、今後は用途に応じたさまざまな性能が求められると予想される。車載電池分野への参入や開発競争が激化する中、各社の技術革新や投資判断への注目は高まりそうだ。
ニュースイッチより引用【2021年1月21日公開記事】
リチウムイオン電池関連市場をさらに躍進させるこうした報道により、需要増が期待されるリチウムイオン電池やその部材を手掛ける各種メーカーに買い物色が集中。
関連銘柄が軒並み値を上げる “本格的なテーマ株買い” へと相場を活況づけます。
こうしたEV関連市場を中心とする材料相場の影響がダイレクトに株価に表れた銘柄があります。
古河電工直系の蓄電池メーカーで「蓄電池」や「マグネシウム電池」や「リチウムイオン電池」など、電池に関連したテーマ性に絡んだ「古河電池(6937)」です。
チャートを見ると2017年半ばから後半にかけテーマ性を強め株価を上げているのが分かるかと思いますが、同社株は2020年6月に発表となった“再生エネ活用の本命「バイポーラ型蓄電池」リチウムイオン電池比でトータルコスト 1/2 実用化へ”が発表となり急騰し、2020年11月頃から再生可能エネルギーやEVが再びテーマ性を強める相場展開となったことで、「次世代電池関連」として物色人気が向かってきている印象ですね。
地球温暖化に対策するべく、脱炭素社会実現に向けた取組みが世界的に行われることとなり、「ガソリン車から電気自動車(EV)へシフトする流れ」や、「エネルギー源を再生可能エネルギーへとシフトする流れ」を受け「次世代電池関連銘柄」である「リチウムイオン電池関連」や「全固体電池関連」であったり、蓄電池の開発などを行う銘柄などが注目されてきています。
古河電池は電気自動車(EV)関連市場が本格的なテーマ株・材料相場へと資金を集め始めた2017年に1,300円台まで株価を上げましたが、2020年は6月に2,000円台まで急騰。
2020年11月あたりから再び株価を上げ上昇トレンドとなっています。
電池製品メーカーに代表される古河電池のほかにも、電池部材・部品メーカーや、電池製造装置メーカーなど、リチウムイオン電池の市場拡大を見越し幅広い銘柄が物色されてきています。
このページの後半には、各テーマに分類した主要銘柄も紹介していますので、併せてチェックしてみて下さい。
ノーベル賞関連銘柄としてのリチウムイオン電池
リチウムイオン電池は、2017年あたりから“ノーベル化学賞の最有力候補”などと注目されてきています。
開発したのは、現旭化成顧問で名城大学大学院教授である吉野彰氏。
1983年にはリチウムイオン二次電池の原型を創出していたそうです。
その後スマホやモバイルPCなどのデジタル機器が発展し、リチウムイオン電池市場は2兆円以上と言われるほどに拡大。
吉野氏は2019年10月にノーベル化学賞の受賞が決定となりましたが、今では、リチウムイオン電池は世の中になくてはならないアイテムとなっています。
次世代電池の本命は「リチウム」から「全固体電池」へなどと言われてきていたりしますが、高出力かつ大容量が特徴のリチウムイオン電池は今後もさらに研究開発が進められていくかと思われます。
EV向け需要は急拡大が予想されるので、最新の動向をしっかりとチェックしていくようにしたいですね。
進化・改良が進むリチウムイオン電池
電気自動車(EV)の分野で圧倒的なシェアを占めるリチウムイオン電池ですが、課題がないわけではありません。
電気自動車では1充電あたりの航続距離が重視されますが、中でも大きな課題とされてきているのが大容量化です。
2020年12月に韓国現代自動車グループが、航続距離500キロを超える電気自動車の駆動プラットフォームを開発したと発表しましたが、一般論として必要とされる500Kmを達成している電気自動車はまだ殆どありません。
また、安全性についての課題もいくつか挙げられます。
リチウムは水と接触すると発火する特性があることや、異物混入や外的要因によるショートから加熱・発火となるケースが懸念されていました。
しかし、トヨタ自動車と東京工業大学により新たなリチウムイオン電池「全固体リチウムイオン電池」の研究開発が進められており、この課題は解決への道をたどっています。
全固体リチウムイオン電池とは、リチウムイオン電池の弱点である液状の電解質を固体化したもので、新技術を用いたリチウムイオン電池=ポストリチウムイオン電池の最有力として注目されてきています。
- 電解質が固体なので液漏れが起こらない。
- 揮発成分がない、あっても僅かなため発火しにくい。
- 硬いので樹枝状結晶(デンドライト)が分離しにくく、ショートする可能性が低い。
など、全固体リチウムイオン電池は従来のリチウムイオン電池と比べ、安全性が飛躍的に向上します。
電子機器が溢れる今の社会にとって電池は必須のデバイス。
今後も進化・改良がなされていくリチウムイオン電池からは目が離せません。
出典:ネイチャージャパン http://www.natureasia.com/ja-jp/nenergy/interview/1
リチウムイオン電池関連の本命・出遅れ銘柄探しに役立つ3種の分類
世界的なEVシフトの流れを受けて、市場の関心を一気に集めている電気自動車(EV)関連市場。その勢いは、電気自動車の動力源となるリチウム電池分野へと派生し、関連株には波状的な資金流入が続いています。
こうした広範囲に及ぶリチウムイオン電池関連の騰勢をみて、本命・出遅れ銘柄の物色、関連株の監視リストの作成に乗り出したという方も多いのではないでしょうか?
物色資金が波状的に向かう一連の急動意を取りこぼさないために、リチウムイオン関連銘柄を3つの関連業種に分類しました。
「1.電池製品メーカー」「2.電池部材・部品メーカー」「3.電池製造装置メーカー」です。
それぞれの派生テーマが持つ特徴や主要銘柄も紹介していますので、今が旬のリチウムイオン電池関連相場を乗りこなす参考情報にして下さい。
リチウムイオン電池関連銘柄の「電池製品メーカー」
リチウムイオン電池関連銘柄の「電池製品メーカー」は、主にリチウムイオン電池の完成品をサプライする企業が多く含まれ、真っ先に本命視される注目度の高いテーマです。
個別の銘柄としては、1充電で400Km走行可能な電気自動車向けリチウムイオン電池を開発し、実用化に取り組んできている「日立製作所(6501)」や、チタン酸リチウムの採用により安全性を高めた「SCiB」と呼ばれるリチウムイオン電池を三菱自動車などに供給する「東芝(6502)」など、 世界的に著名な大企業が並びます。
他にも、アメリカのベンチャー企業で次世代リチウムイオン電池用電極を開発していた「Zeptor(ゼプター)」へ出資していた「TDK(6762)」や、EVバスなどにリチウムイオン電池の供給実績を持つ「IHI(7013)」などの大手企業がリチウムイオン電池分野の設備増強や研究開発に注力してきています。
※Zeptor(ゼプター)は2019年に解散決議が行われました。
リチウムイオン電池関連銘柄の「電池部材・部品メーカー」
前述のとおり、リチウムイオン電池は正極材・負極材・電解質(電解液)・セパレータ(絶縁材)の4部材を主要部品としています。
「リチウムイオン電池部材・部品関連銘柄」には、それらを扱うメーカーを中心に、リチウムイオン電池を構成する様々な部品・部材メーカーが含まれます。
リチウムイオン電池の「正極材」関連
正極材は、リチウムイオン電池の性能を左右するもっとも重要な部品と言われます。
正極材として現在使用されている材質は、コバルト系・ニッケル系・マンガン系・リン酸鉄系・三元系の5種類が主力。
個別銘柄としては、再び物色されてきており、常に本命視される「田中化学研究所(4080)」や、田中化学研究所を買収し子会社化した「住友化学(4005)」、ワイヤレス充電関連として思惑的な買いが入ったりしてきている「戸田工業(4100)」や「日本化学工業(4092)」など、注目株が多い分野です。
出典: 田中化学研究所 http://www.tanaka-chem.co.jp/product/index.html
リチウムイオン電池の「負極材」関連
負極材は炭素系素材が一般的で、主に黒鉛が使われます。
メーカーには炭素繊維の大手で黒鉛電極を手掛ける「日本カーボン(5302)」や、2020年に負極材世界トップの日立化成(4217)が傘下入りとなった「昭和電工(4004)」が挙げられる感じでしょうか。
負極材の材料となるチタン酸リチウムを供給するチタン工業(4098)もここに含まれます。
出典: 昭和電工 http://www.sdk.co.jp/products/45/74/1326.html
リチウムイオン電池の「電解質・電解液」関連
電解質は、有機溶媒にリチウム塩を溶解させた有機電解液が用いられます。
電解質・電解液のサプライヤーとしては、EV向けの需要が伸びると予測して2017年初頭にチェコに電解液の生産・販売会社を設立した「セントラル硝子(4044)」や、準全固体電池とも呼ばれるゲル状電解質を開発した「積水化学工業(4204)」。
中国事業で三菱ケミカルと提携している「宇部興産(4208)」やフッ素化合物大手の「ステラ ケミファ(4109)」などがあります。
出典: セントラル硝子 https://www.cgco.co.jp/research/energy.htm
リチウムイオン電池の「セパレーター」関連
セパレーターは、厚さ25マイクロメートルほどのポリオフィレンと呼ばれる化合物からなり、表面に1マイクロメートル以下のごく小さな穴が開いた膜状の部材です。
世界で初めてポリエチレン基材にメタ系アラミドやフッ素化合物をコーティングした「帝人(3401)」や、耐熱性に優れ発火トラブルを防ぐ不織布製セパレータを開発し「三菱製紙(3864)」などの大手企業と、逐次二軸延伸法という生産技術を持つ「ダブル・スコープ(6619)」などのベンチャー企業がしのぎを削っています。
2021年1月20日、日本経済新聞で帝人がリチウムイオン電池のセパレーターにコーティングを施す事業を行うことが報じられていましたが、記事によるとコーティングで電池容量を大きくしたり、安全性を高めることができるようです。
セパレーター関連としては「旭化成(3407)」や「東レ(3402)」や「住友化学(4005)」なども挙げられますが、チャートを見るとどの銘柄も物色されてきている印象ですね。
出典: 宇部興産 http://www.ube-ind.co.jp/ube/jp/news/2016/20160929_01.html
リチウムイオン電池関連銘柄の「電池製造装置メーカー」
リチウムイオン電池の製造には精度の高い技術が求められます。
そのため、この分野は日本企業が世界をリードし、存在感を示してきています。
製造工程をごく簡単にいうと、電極材のもととなる活物質を攪拌してアルミ箔などを塗布し、ロール状にプレスした後に裁断。
電極材は絶縁用のセパレータを挟んで巻き取るか積層して、ケースに挿入し組み立てます。
電解液を注釈してフタをし、外装を組み立てて完成、という流れになります。
製造の精度を高め、効率を上げるために、この各工程には特有の製造装置が使われているのです。
銘柄としては、省力・自動機械大手の「CKD(6407)」や、塗工・化工・各種熱処理機械が主力で、電気・電子、高分子化学の高精度薄膜塗工で業界をリードする「ヒラノテクシード(6245)」、リチウムイオン電池製造用の乾燥炉や焼成炉を製造している「ノリタケカンパニーリミテド(5331)」などがこのグループに含まれます。
写真/高効率塗工乾燥炉 出典:ノリタケカンパニーリミテド http://www.noritake.co.jp/products/eeg/heat/drying/roll/coat_dry.html
リチウムイオン電池関連銘柄【製品メーカー】
リチウムイオン電池関連銘柄の製品メーカーとしては、ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)や、ソニー(6758)から電池事業を買収した村田製作所(6981)や、パナソニック(6752)などに注目でしょうか。
ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)
リチウムイオン二次電池メーカーの「ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)」は、リチウムイオン電池関連銘柄ど真ん中といえる企業。
2017年8月に「電気自動車(EV)の航続距離を2倍に伸ばす新型電池を2020年に発売する」との報道が強い刺激となり株価が大きく動いた銘柄ですが、チャートを見ると2020年11月に好決算が発表となり再び株価を上げてきていますね。
時価総額の規模が大きく値動きはやや重めな銘柄かもしれませんが、リチウムイオン電池関連銘柄の本命株として注目しておきたい銘柄です。
村田製作所(6981)
ソニーの電池事業を譲り受け、エネルギー分野を増強した村田製作所(6981)は、セラミックコンデンサ分野では世界トップ、材料から一貫生産できる技術力が強みです。
安全性に優れた全固体電池の将来性を踏まえて次世代市場をリードしていく考えですが、リチウムイオン電池分野は2017年度に200~300億円を投じて生産ラインを増やしていく方針とし取り組んできています。
電池事業全体としては「2021年3月期に2000億円の売上高を目指す」と公言してきており、二次電池をエネルギー市場の中核商品にする考えを示しています。
リチウムイオン電池・全固体電池含め、二次電池関連銘柄として外せない本命株と言えます。
パナソニック(6752)
パナソニック(6752)は言わずと知れた総合家電大手であり、日本有数の企業です。
アメリカのテスラモーターズと共同でネバダ州に世界最大規模といわれる「ギガファクトリー」を稼働させており、その生産量も世界最大と言われています。
2017年9月にパナソニックが筆頭株主となっている三社電機製作所(6882)が上昇加速を見せ、市場の注目を集めました。
パナソニック自体も9月中旬には4日続伸、その後も一気に上値追いが加速しました。
チャートを見るとどちらも直近で株価を上げ強い値動きをしてきてますね。
パナソニックは時価総額3.4兆円を超える超大型株ですが、“テスラ社と大規模工場を共同運営している”というのは大きな材料かと思うので、今後の展開にも大きな期待が持たれている銘柄と言えそうですね。
カーリットホールディングス(4275)
リチウムイオン電池関連銘柄の出遅れとして物色が入ってきている印象のカーリットホールディングス(4275)ですが、2017年9月半ばにはストップ高まで買われ、上場来高値を更新するほどの人気をみせた銘柄です。
同社はリチウムイオン電池の評価試験を手掛ける企業で、傘下の日本カーリットは群馬県に電池の危険性を評価する試験場を新設。
EVの普及に伴い、リチウムイオン電池の評価需要が高まっている>ことに対応してきています。
多くの受託実績と今後の市場の広まりが期待材料視されてきているもようです。
古河電池(6937)
古河電池(6937)は古河電工直系の蓄電池メーカーです。
2017年4月に首都大学東京とともに次世代リチウムイオン電池を開発するベンチャー「ABRI」を設立。
リチウムイオン電池のさらなる高性能化と実用化を目指すとし取り組んできています。
また、マグネシウム電池にも力を注いできているため、「リチウムイオン電池以後」を考える投資家にも見逃せない関連銘柄です。
値動きとしては他銘柄同様、EVシフトで株価が変貌。
2017年7月から「テーマ買い大旋風」の波に乗り大幅高を示し、2017年9月下旬にはストップ高を記録。
会社名に「電池」が入っているだけあり、電池関連の報道があった際はテーマ性を強め物色人気を強めてきている印象の銘柄ですね。
リチウムイオン電池関連銘柄【部材・部品】
リチウムイオン電池関連銘柄の中でも「部材・部品」に関連した銘柄としては田中化学研究所(4080)、戸田工業(4100)、日本化学工業(4092)、日本カーボン(5302)、昭和電工(4004)、三井金属鉱業(5706)、チタン工業(4098)、セントラル硝子(4044)、宇部興産(4208)、ステラケミファ(4109)、関東電化工業(4047)、帝人(3401)、ダブル・スコープ(6619)などに注目でしょうか。
田中化学研究所(4080) <正極材>
田中化学研究所(4080)はニッケル電池やリチウムイオン電池の正極材を主要製品とする企業です。
リチウムイオン電池関連のニュースが出るたびに株価が上昇する、リチウムイオン電池部材・部品関連銘柄の本命株と言ってよいでしょう。
EVシフトの波が押し寄せた2017年夏場はずっと株価が右肩上がりだった銘柄です。
2017年相場では株価が2000円を超えていましたが、再びテーマ性を強め物色されてきている印象ですね。
リチウムイオン電池部材・部品の中でも特に性能に影響すると言われる正極材メーカーとして、常に目を向けていたい銘柄です。
戸田工業(4100) <正極材>
戸田工業(4100)は機能性顔料と電子素材を手掛ける化学素材メーカーであり、リチウムイオン電池用正極材メーカーとしても知られる企業です。
他のリチウムイオン電池関連銘柄同様2017年の夏は好調で、7月には6連騰で一時8.8%高と上げ足を強めました。
2018年に入ってから株価を下げましたが、こちらも直近の値動きはテーマ性を強めトレンドが上向き強い値動きをしてきている印象ですね。
リチウムイオン電池の心臓部を担う正極材であり、またスマホ向け電子部品が伸びそうな気配もあることから、折に触れて株価を大きく動意させると思われます。
日本化学工業(4092) <正極材>
日本化学工業(4092)は、高純度炭酸リチウムも製造するリチウムイオン電池の正極材メーカー。
一時業績を不安視され手控えられていた感はありましたが、主要顧客である電池メーカー向けのリチウムイオン電池正極材料が回復したこともあり、2017年9月に入ってからは積極的な買いが入って株価は上昇。
こちらも直近のチャートを見るとテーマ性を強め物色されてきている印象ですね。
上昇トレンドが続いているうちは押し目を狙っていきたい銘柄ではないでしょうか。
日本カーボン(5302) <負極材>
日本カーボン(5302)は総合炭素製品メーカーで、炭素繊維製品や特殊炭素製品、人造黒鉛電極を使ったリチウムイオン電池用負極材などを手掛けています。
市場では2017年に入ってから2018年半ば過ぎあたりまで株価はずっと右肩上がりを続け、長く上昇トレンドが続いた銘柄です。
ややネガサ株なので上手くトレードできた方は大きく手持ち資金を増やされたのではないでしょうか。
当時は好決算を発表し決算内容が買い安心感に繋がった印象ですが、人造黒鉛電極の販売価格の上昇やリチウムイオン電池負極材の販売が伸びたことによると考えられます。
なので需要の高まりを見通せそうな際はしっかりとまた注目した銘柄ですね。
昭和電工(4004) <負極材>
昭和電工(4004)はカーボン負極材を製造する企業で、リチウムイオン電池の負極材で世界シェアトップに君臨する部材メーカー「日立化成」が傘下入りとなり話題となりました。
同社は先端電池材料事業部で需要が高まっているリチウムイオン電池向けの各種材料の生産・販売を行っており、リチウムイオン電池市場にて、安定高品質の正負極用導電助剤「VGCF-H」や、アルミラミネートフィルム「SPALF」などを展開しています。
しかしながら、日立化成は負極材の生産に注力していましたが、昭和電工の森川宏平社長は日本経済新聞の記事によると“欧州での黒鉛電極の生産能力を削減する”としており、リチウムイオン電池の負極材事業から撤退することも明らかにしています。
2016年の段階では低抵抗と長寿命を特徴とするSCMGRの生産力増強を発表し、EV用リチウムイオン電池向けだけに限らず、今後の市場拡大が期待されるアイドリングストップ用途での需要が見込まれました。
2017年から2018年に大きく株価を上げた銘柄ですが、構造改革を推進してきているので、取引を考える際は最新の情報をチェックし、今後の見通しを踏まえた上で行うようにしましょう。
三井金属鉱業(5706) <負極材>
長年にわたり幅広く電池材料を提供してきた三井金属鉱業(5706)は、リチウムイオン二次電池用負極材メーカーとしても知られています。
次世代電池として注目される全固体リチウムイオン電池関連にも注力しており、シリコンを使用する負極材の開発にも取り組んできています。
また、全固体電池のすべての主要部材の供給を目指しているとも言います。
さらに、電気自動車(EV)を最重点としながら、再生可能エネルギー施設向けの電池にも力を注ぐ 方針を明らかにしてきている銘柄です。
投資対象として、多角的に情報を収集して対応する必要がありそうな銘柄ですね。
チタン工業(4098) <負極材用チタン酸リチウム>
チタン工業(4098)は酸化チタンの老舗で、負極材用のチタン酸リチウムのサプライヤー。
こちらも2017年9月に入ってから株価が急騰した経緯がある銘柄で、中旬には連日のストップ高を記録。
特に新たな好材料が出たわけではないため、リチウムイオン電池関連銘柄の出遅れ株として投機的な資金が流入したとの見方があります。
時価総額の軽さからテーマ性の強まりとともに大きく株価を上げることがあるので、リチウムイオン電池関連銘柄の1つとして、日々の値動きや出来高の増減などは監視しておきたい銘柄です。
セントラル硝子(4044) <電解質>
独自開発の添加剤により厳しい使用環境での電池の劣化を防止し、寿命と耐熱性を向上させるリチウムイオン電池用電解液を供給するセントラル硝子(4044)。
2017年に入って、米中韓に続いて欧州にも生産販売会社を設立。
需要増大に対応するとともにシェア拡大を狙い取り組んできている銘柄です。
株式市場では、2017年8月中旬に年初来安値をつけながら、そこを転換点に一貫して戻り相場を形成、9月半ばに3連騰をマークするなど、上値指向が鮮明となりました。
中長期資金の継続的な買いと見る向きもあった印象ですが、リチウムイオン電池関連銘柄の物色人気が強まった際は同社株の動きにも注目しておきたいですね。
宇部興産(4208) <電解液・セパレータ>
リチウムイオン電池のセパレータや電解液を製造する宇部興産(4208)は、2016年に三菱化学と電解液事業で提携に合意。
中国での合弁事業を起こし、電解液の生産量は世界シェアの過半数を両社で占めています。
また、セパレータの製造設備増強にも取り組んできており、2018年4月には新たなセパレータ製造設備が完工予定。
これにより生産量を増やすとともに、供給拠点を2箇所とすることで安定供給を達成するとしています。
株式市場ではこちらも2017年から2018年にかけ安定した右肩上がりを形成。
2017年8月の第一四半期決算発表では利益成長が著しいトップ30に並び、9月下旬には年初来高値を更新。
テーマ性の強まりとともに再び物色人気を強めてくるか、今後の株価推移にも注目したい銘柄ではないでしょうか。
ステラケミファ(4109) <電解質>
フッ素化合物大手のステラケミファ(4109)は、リチウムイオン電池の電解液材料のサプライヤー。
六フッ化リン酸リチウムの製品化を他社に先駆けて実現し、安定した供給体制を構築しています。
EVシフトの影響で2017年7月中旬から大きく株価が上昇した経緯がある銘柄です。
2017年9月中旬にガソリン車の廃止方針を発表した中国においても現地企業とともに電解質工場を設立しており、それもあってか5000円の大台に乗せてきました。
現在株価は3,600円台となってますが、リチウムイオン電池関連銘柄の大穴・出遅れ株として注目している投資家も多いのではないでしょうか。
関東電化工業(4047) <電解液添加剤>
関東電化工業(4047)は、1997年からリチウムイオン電池の電解質である六フッ化リン酸リチウムなどの電池材料を製造するリチウムイオン電池部材・部品関連銘柄。
また、電解液添加剤として電池の特性向上に寄与する高品質なホウフッ化リチウムも供給してきています。
2017年当時、市場ではリチウムイオン電池関連の一角として注目されていましたが、2020年12月に入ったあたりから再び株価を上げてきていますね。
当時はフランクフルト国際モーターショーの開幕で次世代電池への関心が続き、株価を上げた印象ですが、強い上昇トレンドとなってきている印象なのでチャートをみて上手く取引したい銘柄かもしれませんね。
帝人(3401) <セパレーター>
炭素繊維で世界2位の帝人(3401)は、リチウムイオン電池用セパレータのサプライヤーでもあります。
2017年2月にはセパレータの生産能力を70%アップするとして韓国の子会社で生産設備を増設、2017年中の稼働を目指しました。
これは、電気自動車などの車載用リチウムイオン電池としての製造ラインで、先行して生産能力を拡大し、2020年までの車載用リチウムイオン電池への採用を目指したものです。
2017年に入って株価は落ち込んだものの、6月以降は上昇傾向に転じ、9月には買い局面に入った印象ですね。
こちらも2020年11月に入ったあたりから株価を上げてきているので、投資対象として、動きをチェックする必要がありそうです。
ダブル・スコープ(6619) <セパレータ>
リチウムイオン電池用セパレータの専業メーカーであるダブル・スコープ(6619)。
以前からリチウムイオン電池関連銘柄の代表格として知られる銘柄ですが、2017年8月の決算では上期経常益が88%減益、4-6月期は赤字転落と発表、業績悪化に伴い株価を大きく下げました。
しかし、また上昇傾向に戻り、業績次第では中長期的に上昇トレンドを形成してくるかもしれませんね。
逐次二軸延伸法という生産技術がありますが、ダブル・スコープでは他社の3倍もセパレータのフィルムを伸ばすことが可能という圧倒的な技術を誇ってきています。
また、フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)プロジェクトに参画するなど、自動車業界を相手に活発な活動を継続する同社だけに、回復は十分期待できるのではないでしょうか。
リチウムイオン電池関連銘柄【製造装置】
人気テーマのリチウムイオン電池では、その製造に関わる各種機器類の銘柄もテーマ化しているのが特徴です。
製造工程で主に使われる装置には、先にご説明したとおり、様々な工作機械があります。
ここでは、それらの製造装置を扱う企業の中から、特におすすめしたい関連銘柄をご紹介します。
CKD(6407)
自動機械装置と制御機器の大手であるCKD(6407)は、二次電池製造装置関連企業として電極製造からパッケージングまで、各製造工程で様々な環境に対応した製品をラインアップ。
特にリチウムイオン電池製造装置としては自動巻回機が知られており、セル製造の高速化に貢献してきています。
2020年11月13日に好決算&増配が発表となり株価を上げましたが、今後も半導体関連や自動化の設備投資が好調を維持してくることが期待されます。
収益成長を背景に、株価も上昇基調が続くと予想されそうな銘柄ではないでしょうか。
ヒラノテクシード(6245)
塗工、乾燥、制御の技術を用いた各種製造装置を手掛けるヒラノテクシード(6245)は、 最先端分野向けの高精密・高精度な製造装置が得意な企業。
有機ELディスプレイ向け光学機能性フィルム製造装置関連や真空膜装置なども扱っているほか、様々な分野に関わっています。
この材料が豊富であるところも投資家にとって魅力的と言えるでしょう。
こちらは直近で減益決算が発表となってますが、それで強い値動きをしてきているのはテーマ性やリチウムイオン二次電池向けの電極塗工機などが好調となってくるのが期待されているなどでしょうか。
市場では2020年11月に入ったあたりから上昇トレンドを形成してきており、チャートがとても綺麗な銘柄ですね。
良さそうな押し目がないか今後の株価推移にも注目したい銘柄ではないでしょうか。
ノリタケカンパニーリミテド(5331)
高級陶磁器メーカーとして知られるノリタケカンパニーリミテド(5331)ですが、食器以外にも多くの事業があります。
その一つがリチウムイオン電池製造装置関連事業です。
具体的には、電極材開発装置である焼成装置や高効率塗工乾燥炉などがリチウムイオン電池関連企業で使用されています<。
株式市場でのノリタケは、2017年5月以降、株価はほぼ一直線に上昇。
2017年9月半ばで5000円越えを達成し、2018年に入り株価を下げるもその後6000円を超えてきました。
好決算が発表となったこともあり当時株価を大きく上げた銘柄ですが、直近でこちらも株価を上げてきている印象なので、この後の株価推移にも要注目かもしれません。
テクノスマート(6246)
テクノスマート(6246)<は、リチウムイオン電池製造に必要な塗工機や乾燥機などを電池材料メーカーに供給するリチウムイオン電池用電極製造装置メーカー。
自動車用リチウムイオン二次電池向けの塗年工装置が中国や米国で伸び、液晶テレビ向けの装置も中国で好調を維持。
その余力で国内メーカーとの価格競争激化の影響を吸収してきています。
市場では2017年8月には4連騰で年初来高値を連日更新、株価は2006年12月以来の高水準となる1700円代を突破し2000円台まで上昇しました。
こちらも好業績が株価上昇の弾みとなった印象ですが、2020年11月13日に好決算が発表となり株価を上げてきていますね。
新製品として両面を同時に塗工できる装置を開発した経緯もある銘柄で、生産効率の高さで電池メーカーの需要を取り込むとの情報もあり、プラス材料視されました。
強い値動きをしてきているのでこちらもテーマ性の流れとあわせ2021年このあとの株価推移に注目したい銘柄ではないでしょうか。
菊水電子工業(6912)
菊水電子工業(6912)は電子計測器・電源機器メーカーで、耐電圧試験器や据え置き型直流安定化電源で実績があります。
また、リチウムイオン電池の評価試験で充放電システムコントローラーを手掛けることから、出遅れのリチウムイオン電池関連銘柄としてマーケットの注目を集めた経緯がある銘柄です。
2017年9月には6連騰し、連日年初来高値を更新しました。
株価は1996年以来、21年ぶりに1300円台に浮上し1400円台まで上げました。
時価総額の規模が小さめで値動きも軽く、リチウムイオン電池関連銘柄の注目出遅れ株と言って良さそうです。
2020年12月に入り急騰をみせてますが、動きがでてきているので、こちらも値動きに注目しておきたい銘柄ではないでしょうか。
安永(7271)
安永(7271)はリチウムイオン電池関連銘柄としての歴史は浅いですが、2016年11月に発表したリチウムイオン電池の寿命を12倍以上向上させるという新技術のインパクトが大きく、リチウムイオン電池関連株として外せない銘柄になりました。
これは、正極材の集電体と活物質の結合を高める技術で、集電体への塗工や乾燥を一貫して行える電極版製造装置を開発し、電池の性能劣化を抑えるというものです。
2017年夏、EVシフトの風が吹き荒れた市場で安永の新技術は改めて脚光を浴びました。
そのため、7月半ばから株価は上昇し、9月に入って急騰。
1,000円以下だった株価が3,000円台まで上昇する展開となりました。
2020年10月30日に発表となった決算は赤字拡大となってますが、それでも強い値動きをしてきている印象です。
こちらもテーマ性の強まりとともに注目しておきたい銘柄ではないでしょうか。
リチウムイオン電池関連銘柄についてまとめ
電気自動車(EV)の普及加速の流れに乗って、市場拡大を見越した資金流入が続くリチウムイオン電池関連銘柄。
「本格的なテーマ株買いに湧く上昇相場はいつまで続くのか?」「自動車産業を中心とするEVシフトの流れで、今後どのような出遅れ・大穴株に注目が向かうのか?」
物色人気の強まりをみせるリチウムイオン電池関連銘柄ですが、まだ上値を追っていいのか、出遅れ株を狙うならどの銘柄が良さそうか、テーマ株を上手く狙いたいけど買うタイミングやどの銘柄を買えばいいか迷われる方も多いのではないでしょうか。
自信を持って銘柄を選べなかったり売買に迷われる方は、自信を持って株式投資を行えるだけの情報を頭に入れれていなかったりするからだと思われます。
経済新聞や四季報などを読んだりするのは大変そうと思われる方も多いかもしれませんが、今時はネット上で最新のテーマ株情報などを簡単にまとめてチェックできる時代です。
「投資先選び」や「売買のタイミング」で迷うことが多い方や、テーマ性の流れに上手く乗れないでいる方は、投資に役立つ情報をリアルタイムに配信してきている株情報サイトを試しにでも一度チェックしてみることをお勧めします。
株用のメールアドレスを作成しメルマガ登録するだけで、テーマ株情報などを要領良くチェックでき大変便利かと思います。
大変だった情報収集が楽になり、銘柄選びの幅も大きく違ってくるのではないかと思うので、「いまが買い時の銘柄」を上手く狙い、“株で毎月10万、20万と利益を出していきたい”と思われる方は是非チェックしてみて下さい。
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