3Dプリンター関連銘柄

2012年から2013年頃に大きな注目を集めた「3Dプリンター
今、安倍政権が掲げる成長戦略「Society 5.0」にて重要な役割を担うとして、3Dプリンター関連銘柄が最脚光を浴びています。

現在、製造業で活用されることが多いものの、今後高い成長性が期待できる業界は「医療分野」と言われており、iPS細胞と組み合わせて活用することで、実物の細胞・臓器を作ることができる未来に注目が集まっています。

このページでは、3Dプリンターの基礎知識はもちろんのこと、これから注目すべき3D関連銘柄を「本体・材料・サービス」の3つに分類してご紹介します。

3Dプリンター関連銘柄が最脚光を浴びるワケ

3Dプリンターが再注目を集めるとなれば、もちろん関連銘柄も反応を見せます。
数多くの関連銘柄から有力株を見つけるためにも、今後どのような分野で3Dプリンターが期待されているのか把握しておきましょう。

3Dプリンターとは

3Dプリンターとは、3Dデータをもとにして立体物を製作する機械です。
この3Dプリンターの登場で、これまで以上に低コスト・短時間で”モノ”を作ることができるようになりました。

薄い層を積み上げて立体物を作る積層方式が基本で、溶けた樹脂をノズルから押しだしながら積層する「熱溶解積層方式」、光硬化性樹脂を満たした槽に紫外線レーザーを照射させて積層する「光造形方式」、粉末状の材料にレーザー光線をあてて焼結させ、各層を硬化させて積層する「粉末焼結方式」などがあります。

2013~14年頃には、低価格な家庭用機器の登場などから一大ブームを見せたものの、その後は息を潜めていました。
しかし、3Dプリンターは着実に社会に浸透してきており、2019年、再度注目を集めています。

3Dプリンター再注目の理由は「Society 5.0」

安倍政権が掲げる成長戦略の重要項目である「Society 5.0」
目指すべき新たな社会・第5の社会として、
「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」
を掲げています。

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内閣府(出典)https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html

上のイメージ図の通り、Society 5.0は、AIやIoT、ドローンやロボットを社会に浸透させ、完全に人間と連携が取れるようにすることで、あらゆる問題の解決を目指しています。
製造の幅を大きく広げる3Dプリンターは、このSociety 5.0の実現を加速させる重要な役割を担うと考えられていることから、ここ最近最脚光を浴びています。

では、具体的にどのような活用が期待されているのでしょうか?
次は、3Dプリンターの活躍が期待されている2つの業種をご紹介します。

今後3Dプリンターの活躍が期待できる業界

3Dプリンターの用途を産業別に見てみると、製造業が76.8%と市場全体の過半数を占めており、続いて医療が3.7%教育が2.3%となります。
国内の3Dプリンター市場は、2021年までに年平均10.6%で成長し、2021年には450億円規模にまで成長すると予測されており、中でも医療用3Dプリンター市場は、2021年までに年平均+18.5%の高い成長が期待されています。

ここでは、用途の過半数を占める「製造業」と今後高い成長が期待されている「医療分野」における3Dプリンターの活用例を見てみましょう。

【製造業】試作品から完成品へ

ここまでの話から、3Dプリンターが製造業に革新を与える機械だということは想像が付くと思います。

これまで、製造業における主な3Dプリンターの使われ方は試作品の製作でした。
試作品を外注していたり、数週間かけて製造していた試作品が、3Dプリンターの登場で数時間~1日で完了するようになり、製造スピードを大幅に向上させてきました。

しかし、材料や製造方式の開発が進むに連れ、最近では試作品だけでなく完成品の製造にも用途が広がっています。
例えば、ジェットエンジンに使用される燃料ノズルは、約20種類のパーツを機械加工で製造し組み立てる必要がありました。それが3Dプリンター1台で丸ごと製造することができるようになり、パーツの製造や組み立てに割いていた人員やコスト、時間の削減に成功しています。

さらに、すでに米国では、自動車のタイヤ以外の全てを3Dプリンターで製造する試みが成功しています。また、中国では、ビルや住宅の部屋を3Dプリンターで製造し、組み上げる実験が行われています。

今後、3Dプリンターは製造業をひっくり返すと言っても過言ではないでしょう。

【医療分野】モデルから実物へ

現在、医療現場における3Dプリンターの使われ方は、骨格や内蔵モデルを作ることです。従来よりも早く、安く作れるだけでなく、柔らかい素材で作製することで実際にメスを使って切開・縫合のシミュレーションにも使うことができます。

しかし、近年ではモデルの枠を超え、人工角膜や人工膵臓など実物同様の機能を備えたモノの開発が進められています。どちらもすでに製造自体は成功しており、医療分野に革新をもたらしています。

また、iPS細胞と3Dプリンターを掛け合わせることで、将来的に”人工”とすら呼べない患者にマッチする本物の臓器を作り出すことができるようになるかもしれません。
このように3Dプリンターは、ただモノを作るというだけでなく、様々な面での活用が期待されていることから、今後市場を拡大することは間違いないと言えます。

もちろん市場の拡大は、関連銘柄にも影響を及ぼすため、今後市場でも3Dプリンター関連銘柄の本格的な急騰が期待できます。
この本格的な急騰をしっかり利益に変えるためにも、あらかじめ注目銘柄は把握しておきましょう。どのように関連しているのか3種類に分類してご紹介するので、ターゲットとする種類ごとにご覧ください。

【3Dプリンター関連銘柄】本体の製造を手掛ける本命・出遅れ株

2019年、再脚光を浴びる3Dプリンター関連銘柄。まずは、一番注目されやすい「3Dプリンター本体を製造している銘柄」をご紹介します。注目されやすいだけに、材料にも反応しやすいと思われるので必ず頭に入れておきたい銘柄です。

[6861]キーエンス

- 3Dプリンター関連銘柄

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キーエンスは、産業用計測制御機器メーカー大手で、BtoBであることから一般消費者への認知度は低いものの、株価1位や平均年収1位の会社として有名な会社です。
直販・即納体制を徹底し、設計・開発、販売に専念すべく生産の過半を外注することで高利益率を実現しており、TOPIX Core30の構成銘柄でもあります。

業務用高精細3Dプリンター「アジリスタ」シリーズを手掛けており、材料には低硬度・高硬度それぞれのシリコンゴムや100℃まで耐えられる耐熱性樹脂が用意されています。

時価総額が巨大なため短期的な値動きはあまり期待できませんが、業績面からみても長中期投資にはピッタリと言えるでしょう。

[6789]ローランドDG

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ローランドDGは、広告・看板用インクジェットプリンターにおいて世界トップクラスの会社です。生産技術マシンや歯科用マシン、そして3Dプリンターを手掛けており、自動切削加工機は国内シェア50%、北米シェア25%を誇ります。

3Dプリンター「monoFab ARM-10」だけでなく、歯科用3Dプリンター「DWP-80S」も手掛けており、医療業界での3Dプリンター活用が期待されているだけに、関連銘柄の中核として注目を集めています

口腔内の精密な型を取るために使用するカスタムトレー、入れ歯の土台の型となるベースプレートと金属部分であるフレームワークの鋳造原型が製造でき、本来多くの工程と時間を要する作業の時短に貢献しています。

[6340]澁谷工業

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澁谷工業は、飲み物を容器に入れる飲料用充填装置の最大手です。国内シェアは60%、世界では3位を誇っています。

3Dデータをもとに細胞の塊(スフェロイド)を積み上げ、立体的な組織や臓器を製造する世界初の「バイオ3Dプリンター」を手掛けており、ローランドDGとは違った角度から、医療での3Dプリンター活用に参入しています。

iPS細胞に絡んだ再生医療機械装置も手掛けており、バイオ3Dプリンターも再生臓器の研究や創薬研究に幅広く活用可能としています。
もちろん、3Dプリンター関連だけでなく、再生医療関連銘柄としても目を離せない銘柄と言えるでしょう。

[6143]ソディック

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ソディックは、NC放電加工機で世界トップクラスの工作機械メーカーです。

樹脂やゴムを使う他の3Dプリンターとは違って、金属で造形できる「精密金属3Dプリンター」を手掛けています。本来3Dプリンターは、試作製造に使われることが多いですが、金属での造形が可能となれば、産業用パーツなどへ応用の幅が広がるのではないでしょうか。

時価総額はそこまで小さいとは言えませんが、短期~中期でも充分投資できる値動きをしています。こちらも3Dプリンター関連銘柄の本命として注目しておきたいところです。

【3Dプリンター関連銘柄】造形材料を手掛ける本命・出遅れ株

次は、3Dプリンターを使用するには欠かせない「造形材料を手掛ける銘柄」をご紹介します。本体が普及すればするほど恩恵を受けるだけでなく、本体が普及した後も必需の消耗品です。また、革新的な新しい材料の開発も考えられるため、今後出遅れ銘柄が出やすい種類ではないでしょうか。

[4229]群栄化学工業

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群栄化学工業は、化学品・食品事業が柱の素材メーカーです。

高剛性・高耐熱の「レーザー焼結式 3Dプリンター材料」や、高弾性・高耐熱の「粉末積層造形用材料 CB50」を提供しています。

[4401]ADEKA

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ADEKAも化学品・食品事業を手掛ける素材メーカーです。

特に、化学品で樹脂添加剤、情報・電子化学品に強みを持っており、3Dプリンター用樹脂“アデカラスキュア”シリーズを手掛けています。

[3103]ユニチカ

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ユニチカは、フィルムや樹脂などの高分子事業を軸に、ガラス繊維などの機能材事業も展開している会社です。

安全な低温域で温めるだけで、自由な形状に変更可能な「3Dプリンター用”感温性”フィラメント」を開発しており、関節部に使用することで角度調整が行えるフィギュアを実現したり、現場でも形状の修正を必要とする工業用治具などへの応用が期待されています。

また、透明感があり折れにくい3Dプリンター素材「テラマック」PLAフィラメントも提供しています。

[5471]大同特殊鋼

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大同特殊鋼は、自動車や航空機、産業機械など様々な分野に素材を提供する特殊鋼専業メーカーです。

金属3Dプリンターに適した「積層造形用粉末」を手掛けています。3Dプリンターの用途で市場の過半数を占める製造業で必要とされる造形材料なので、今後3Dプリンターの普及とともに大きな恩恵を受けるかもしれません。

[5481]山陽特殊製鋼

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山陽特殊製鋼は、特殊材や素形材の製造・販売を手がける会社です。軸受鋼で国内首位を誇り、風力発電向けの特殊鋼製品にも注力しています。

こちらも3Dプリンター用金属粉末を手掛けており、酸素を大幅に低減することで、流動性に優れ、充填密度も高いといった特徴を持っています。

また、2017年には、3Dプリンターの市場拡大に対応するべく第2粉末工場も建設しています。

【3Dプリンター関連銘柄】部品・関連サービスを手掛ける本命・出遅れ株

最後は、「3Dプリンターの部品を手掛ける銘柄」と「関連サービスを展開する銘柄」のご紹介です。こちらも3Dプリンターの普及とともに恩恵を受け、関連サービスにおいては後から新しいサービスの展開も考えられるため、出遅れ銘柄が出現しやすい種類と言えます。

[5704]JMC

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JMCは、3Dプリンター出力・鋳造・CTスキャンを展開する会社です。

医療機器試作、歯科用プラントシミュレーション、心臓モデル・トレーニングなど医療分野に定評があり、今後高成長が期待される医療分野での3Dプリンター活用に関わっています。

また、鋳造事業の新工場を着工し、7月に稼働開始の予定との発表で買い材料視されました。新工場には砂型3Dプリンター「S-Print(ExOne製)」を導入するとのことで、より複雑な形状の製品を短期間で製造することが可能と言われています。

[7637]白銅

- 3Dプリンター関連銘柄

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白銅は、金属・プラスチックを専門とする商社です。

3Dプリンターによる金属製品造形の受託製造を手掛けていることから、3Dプリンター関連銘柄として見られています。
白銅の造形サービスは、金属3Dの造形だけでなく、設計やデザインの最適化、造形シミュレーションなど、幅広い分野でのワンストップサービスを特徴としています。

また、東京理科大学、キヤノンマーケティングジャパンと共に、JIS規格に準じた金属3Dプリンタ用アルミ合金ADC12の造形レシピ開発に成功したとの発表がありました。
「アルミ合金ADC12」は、アルミ製品として国内で最も需要の高いと言われており、4月には、白銅がADC12による造形サービスを開始するとのことです。

[5603]虹技

- 3Dプリンター関連銘柄

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虹技は、鉄鋼圧延用ロールや自動車用金型鋳物などの製造・販売が主力の会社です。他にも、ごみ焼却処理施設やマンホール、電線共同溝用鉄蓋も展開しています。

自動車・工作機械業界で複雑な部品が年々増えていることに対応すべく、鋳造に使う「鋳型」を3Dプリンターで製造していることから、3Dプリンター関連銘柄として見られています。

[6433]ヒーハイスト精工

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ヒーハイスト精工は、産業機械向け直動ベアリングが主力で、小型製品に強みを持つ会社です。半導体・液晶製造装置用の位置決め部品なども手掛けており、売上の44%がTHK(6481)向けです。

3Dプリンター向けの部品「ハイブリッドフランジ リニアボールブッシュ」を手掛けていることから、関連銘柄としてみられています。
また、2014年には、熱溶融積層式の3Dプリンターを開発したとの報道も材料視されました。

[6503]三菱電機

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三菱電機は、エレベーターやエスカレーター、自動車用電装品などの製造を手がける総合電機メーカーです。

2018年10月、新たな金属3Dプリンタ技術である点造形技術「レーザーワイヤDED」を開発したと発表しました。レーザーワイヤDEDを採用した金属3Dプリンターでは、複雑な造形物をこれまで以上に高速で造形できるとしています。

まとめ:”これから上がる”3Dプリンター関連銘柄を掴むには?

ここまで、3Dプリンターが最脚光を浴びている理由、そして今後注目すべき3Dプリンター関連銘柄をご紹介してきました。

3Dプリンター本体を手掛ける会社はもちろんのこと、造形材料や部品、関連サービスなど、3Dプリンターの普及で恩恵を受ける銘柄は多岐にわたります
可能性を秘めた銘柄が多い反面、本当に上昇する銘柄、大きく上昇する銘柄を探すのが難しいとも言えます。

そこで、期待値の高い銘柄を”あらかじめ手に入れる方法”として
オススメするのが「投資顧問」です。

投資顧問は、投資のプロが個人投資家を支援するサービスで、保有中の銘柄、購入を迷っている銘柄について相談ができるほか、プロだからこそ知り得る情報で”これから上がる株”を手にすることができます。

ぜひ一度、プロの銘柄を試してみてはいかがでしょうか?

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Source: PR最新情報
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