国土強靭化 関連銘柄

東京オリンピックをはじめとする大きなイベント、北海道地震などの自然災害、そして2033年には多くの建物が建築後50年が経過することから、現在「国土強靭化」関連銘柄が注目を集めています。

国土強靭化とは、災害による損害を最小限に抑え、迅速に復旧・復興できる国土を構築することを意味し、多くの建設株が国土強靭化関連銘柄として株価を上げています。

国策に準じているため長期的に大きな市場規模を有し、防災だけでなく復旧にも関わるため材料が豊富なことから、中長期的投資の対象としては見過ごすことはできないでしょう。

ここでは、国土強靭化関連銘柄が注目を浴びるワケ、1つの材料で複数の銘柄が同タイミングで上昇する過去例、そしてこれから注目すべき国土強靭化関連銘柄の一覧・本命株をご紹介します。

「国土強靭化」関連銘柄とは

東京オリンピックや自然災害を追い風に、大きく上昇を見せる「国土強靭化」関連銘柄。15年後には、道路橋の63%・港湾施設の52%が建設後50年経つと想定されているため、国土強靭化に関連する銘柄は、これから数十年という長い年月をかけて成長が期待できでしょう。

国土強靭化とは

国土強靭化とは、どんな災害が発生しても致命的な損害を負わない強さと、迅速に復旧・復興できるしなやかさを備えた国土を構築することです。

国土強靭化の基本目標としては、以下の4つが掲げられています。

国土強靭化の基本目標
  • 人命の保護が最大限図られること
  • 国家及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けずに維持されること
  • 国民財産及び公共施設に係る被害の最小化
  • 迅速な復旧・復興

また、具体的な重点課題としては、以下の15項目が挙げられます。

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内閣官房(出典)https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/

これらの解決に関わる企業、中でも絶対に欠かせないインフラ整備に関連する企業が、現在「国土強靭化」関連銘柄として注目されています。

それでは、なぜ今「国土強靭化」関連銘柄に注目が集まっているのでしょうか?
次は、そのワケをご紹介します。

「国土強靭化」関連銘柄に注目するワケ

国土強靭化の予算は30年間で195兆円

国土交通省の試算によると、今後30年間におけるインフラ維持更新費用は、なんと最大で195兆円。単純計算で、1年あたり6.5兆円の資金が市場に投入されることになります。

2017年度の建設投資額が56兆円だったことを考えると、その1割以上もの金額が毎年追加されることと同じであるため、関連業界・関連銘柄に大きなインパクトを与えることは言うまでもありません。

また、今使われている公共物・建物は、高度経済成長期に集中的に建てられた物が多いため、今後まとまって補修が必要な築年数になることにも注目です。
以下は、建設後50年以上が経過する建物の割合を示した表です。

2013年2023年2033年
道路橋約18%約43%約67%
トンネル約20%約34%約50%
河川管理施設約25%約43%約64%
下水道管渠約2%約9%約24%
港湾崖壁約8%約32%約58%

2033年には、道路橋・トンネル・河川管理施設の半分以上が建築後50年以上経過することになります。これだけ多くの建物を補修するとなれば、もちろん建設業への恩恵は大きく、業績の向上から関連銘柄の上昇も期待できるでしょう。

具体的な銘柄を探すにあたって役立つのが”節目”です。長期的に推進される国土強靭化ですが、その中でも大きなイベントに関連する部分は、開催までに間に合うよう集中的に進められるため、1つの節目=注目ポイントとされています。

東京オリンピックから大阪万博へ

災害に強い日本を構築するという大きな目標の中で、1つの節目として扱われるのが東京オリンピックです。世界的な注目を集め、各国から外国人観光客が訪れるため、安全に開催することが求められます。

もちろん、それに伴い東京オリンピックに関連する銘柄は軒並み上昇を見せました。
しかし、東京オリンピックまで残り1年である今、ほとんどの材料は織り込み済みと考えられ、関連株はすでにピークを過ぎていると言っても過言ではありません。

そこで注目すべきイベントが、「大阪万博」です。
東京オリンピックと同じく、外国人観光客の訪日が期待できる大きなイベントです。
つまり、これまで東京を中心に進められてきた国土強靭化は、これからは大阪が中心となり、その後、建物補修で地方へと広がると考えられます。

国土強靭化関連銘柄といえば、昨年9月にかけて軒並み上昇を見せたのは記憶に新しいのではないでしょうか。これからの上昇に役立てるためにも、過去に上昇した銘柄・タイミング・理由は把握しておきましょう。

同時期に「国土強靭化」関連銘柄が軒並み上昇

昨年9月、建設株が軒並み上昇を見せました。今後、国土強靭化に関する好材料が発表された際に同じような動きをする可能性もあるため、どんな銘柄がどのようなタイミングで上昇したのか、あらかじめ把握しておくことで次の機会に役立てることができるでしょう。

国土強靭化関連銘柄の特徴として、災害が起こった後の復興や復旧に関する材料にも反応することが挙げられます。防災に関わる企業は復旧にも関わることが多いため、その分株価上昇に繋がる材料も豊富と言えます。

直近の例では、2018年9月13日、北海道地震や西日本豪雨に対する復旧・復興に向けて、補正予算を編成するとの見方が強まり、国土強靭化関連銘柄が軒並み上昇を見せました。

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上記の4銘柄は、国土強靭化でも本命株として見られている銘柄で、12日の終値から半月ほどで平均12.5%の上昇を演じました。

国土強靭化関連銘柄は、1つの材料で複数の銘柄が上昇するというテーマ株の特徴はもちろんのこと、国策に準じているため期待度が高く材料が豊富と、大きなアドバンテージを秘めているテーマと言えます。

「国土強靭化」関連銘柄 一覧

「国土強靭化」関連銘柄は、今後長くに渡って成長が期待できるため、関連株を一通り把握した上で慎重に監視したいところです。ここでは、大きな上昇を掴むためにも、国土強靭化で恩恵を受ける企業を一覧でご紹介します。

証券コード銘柄名概要
1801大成建設クアラルンプール国際空港など海外実績が豊富な大手ゼネコン。世界最高水準の建設技術等が強み
1802大林組東京スカイツリーなどで施工実績を持つ大手ゼネコン。省エネや免震技術など先進的な技術開発力が強み
1803清水建設横浜ランドマークタワーなどで施工実績を持つ大手ゼネコン。文化遺産の保存・再生も手掛ける
1812鹿島建設スエズ運河橋などで施工実績を持つ大手ゼネコン。土木事業、建築事業、開発事業などを展開
1820西松建設公共工事、トンネル工事に強みを持つ準大手ゼネコン。リニア関連銘柄としても注目
1821三井住友建設プレストレスト・コンクリート橋で国内トップを誇る準大手ゼネコン。超高層マンション建築でも実績を持つ
1871ピーエス三菱プレストレスト・コンクリート技術を用いた土木・建築工事に強みを持つ。三菱マテリアルの関連会社
1893五洋建設海上土木工事で国内トップの準大手総合建設会社。陸上土木工事や建築工事も行う。
1926ライト工業特殊土木が主力の建設会社。斜面・法面対策工事や基礎・地盤改良工事を主軸に、地盤改良や液状化対策等を展開
1929日特建設土木や基礎、環境、地質コンサルタントを手掛ける大手特殊土木会社。防災、補修、都市再生を展開
1414ショーボンドコンクリート建造物が主力。橋梁や道路、トンネル、港湾などの社会インフラの補修・補強で最大手
5912OSJBホールディングスコンクリート橋梁などの橋梁事業と補修補強工事の建設事業を事業の柱とする持株会社
6301小松製作所建設機械で世界2位。IT活用のアフターサービスに強みを持つ。林業機械や産業機械も手掛ける
9621建設技術研究所日本で最初の建設コンサルタント。河川・海岸や道路・交通に強み。港湾、ダム、砂防、上下水道などの調査・設計・監理を展開

「国土強靭化」関連銘柄 オススメの本命株

先ほど、一覧でご紹介した「国土強靭化」関連銘柄の中から、特に注目すべき本命株をご紹介します。

[1871]ピーエス三菱

- 国土強靭化 関連銘柄

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ピーエス三菱は、プレストレスト・コンクリート技術を用いた土木・建築工事に強みを持つ、三菱マテリアルの関連会社です。

プレストレスト・コンクリートとは、圧縮には強いが引張には弱いというコンクリートの最大の弱点を克服したものです。
これを使用した工事に強みを持つピーエス三菱は、昨年の西日本豪雨や北海道地震などに対する災害復興、そして国土強靭化において活躍期待が大きいとされています。

[1926]ライト工業

- 国土強靭化 関連銘柄

- 国土強靭化 関連銘柄

ライト工業は、特殊土木が主力の建設会社です。斜面・法面対策工事や基礎・地盤改良工事を主軸に、地盤改良や液状化対策等を展開しています。

昨年9月の北海道地震で造成地の液状化被害が相次いだことは、記憶にあたらしいのではないでしょうか。今の日本では、地震・台風による液状化が度々問題になっていることから、国土強靭化において液状化対策は欠かせない項目とも言えます。

国土交通省は、盛り土造成地を示す「盛り土マップ」と液状化の可能性を示す「液状化マップ」を作成し、2019年度中に公表するとしているため、これにより対策の必要性が材料になるのではないかとも言われています。

[1929]日特建設

- 国土強靭化 関連銘柄

- 国土強靭化 関連銘柄

日特建設は、土木や基礎、環境、地質コンサルタントを手掛ける大手特殊土木会社です。

ダム基礎工事から創業したということもあり、水害に強い建設株として西日本豪雨でも注目を浴びました
また、人工的な斜面の保護を目的とした「ジオファイバー工法」は、内閣官房の「国土強靭化に資する民間の取組H28事例集」にも掲載されており、国土強靭化関連銘柄として度々名前の挙がる銘柄です。

[1414]ショーボンド

- 国土強靭化 関連銘柄

- 国土強靭化 関連銘柄

ショーボンドは、橋梁や道路、トンネル、港湾などの社会インフラの補修・補強で最大手とされる会社です。

国土強靭化の予算は30年間で195兆円でもご説明したように、2033年には、道路橋・トンネル・河川管理施設の半分以上が建築後50年以上経過することになります。
これらの老朽化がショーボンドにとってビジネスチャンスとなる可能性から国土強靭化関連銘柄として見られています。
東京から大阪、そして地方へと全国的に需要が期待できるのではないでしょうか。

[5912]OSJBホールディングス

- 国土強靭化 関連銘柄

- 国土強靭化 関連銘柄

OSJBホールディングスは、橋梁事業と補修補強工事の建設事業が事業の柱とする、日本橋梁とオリエンタル白石の持株会社です。

北海道地震では、山崩れや法面の被害が数多く報告され、対策への重要意識が強まっており、今後高速道路の老朽化なども問題視されていることから、ビジネスチャンスとなるでしょう。

また、国土強靭化が注目される理由である「建物の老朽化」に対する事業を手掛けることから、ショーボンドと同じく材料に反応しやすい銘柄と言えるでしょう。

[9621]建設技術研究所

- 国土強靭化 関連銘柄

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建設技術研究所は、河川や道路関係に強みを持つ、日本で最初の建設コンサルタントです。港湾、海洋、ダム、砂防、上下水道などの調査・設計を手掛けており、専門分野における有資格者が多く在籍していることも特徴です。

現在の建設業界では、ICT(情報通信技術)を活用した生産性向上が求められていることから、コンサルの需要増加が期待できるのではないかとの思惑で、国土強靭化関連銘柄として注目されています。

まとめ:「国土強靭化」関連銘柄で利益を掴むには?

ここまで、「国土強靭化」関連銘柄が何故注目されているのか、どのような銘柄が含まれるのかをご説明してきました。

自然災害の多い日本だからこそ、特に注目・重要視されるテーマであり、官民一体となって強く推進される国策テーマです。また、防災だけでなく復旧・復興にも関連することから、その分恩恵を受ける材料も多くなり、大きなイベント前には度々話題に上ります。

その反面、「様々な要因に影響されて思い通りの成果が掴みにくい」といった難しいポイントも存在します。

そこで役立つのが「投資顧問」です。
材料と事業を結びつけて銘柄を探すだけでなく、業績面はもちろんのこと、プロだからこそ知り得る情報から銘柄を選定しているため、個人の力とは比べ物にならないと言っても過言ではありません。

また、保有銘柄についても投資のプロに相談することができ、不安なまま投資を続けている、思ったように成果が振るわないといった悩みを持つ方にもオススメです。

国土強靭化 関連銘柄 is a post from: 明日急騰する株はこれだ!


Source: PR最新情報
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